豪州旅行雑感
夜間飛行である
オーストラリア・ケアンズの旅。前回のヨーロッパはバスで回ることが多かったので、今回は1ヶ所に留まって、あれこれ見ていこうという趣旨である。
実はJTBシャレオ支店(注)の方に教えてもらうまでケアンズという都市を知らなかった。グレートバリアリーフは知っていたが、どこにあるかは全く関心がなかったのである。
今回は出発が夜なので、午前中仕事をして午後から年次休暇をとって関空に向かった。とりあえず機内を撮っていざというときの遺影の準備とする。
(注)毎月プレゼント抽選があるようなので一応リンクしておく。
4千平米のプールに善男善女が群がる
(1日目)
まず、向ったのがエスプラネードのスイミング・ラグーン。無料の大型プールである。4,000平方メートルあるという。左後ろの男女に注目してほしい。裸である。数秒前までトップレスですからぁ。残念!
なにはともあれOKショップ
大橋巨泉のOKギフトショップである。オーストラリアとカナダに店がある。ケアンズ店は街の中心地にあり、休憩するには好都合である。ケアンズは小さな街なので、たいていのホテルから歩いていける距離にある。何かあればここの日本人を頼りにするといいだろう。JTBケアンズ支店もこの近くである。
いよいよ動物たちと遭遇
とりあえずコアラである。オーストラリアといえばとにかくコアラである。
到着した日の朝にいきなりつれて行かれたのがリーフホテルの最上階にある動物園「ワイルドライフドーム」である。ここでまずコアラとご対面。案の定寝てばかりいる失礼な奴である。
ここではコアラ保護のため抱かせてくれない。その代わり1階がカジノになっている。北の(暑いほうの)地方では抱かせてくれるようだ。州の規則が違うらしい。この動物園は日本人女性による案内なのでわかりやすい。今回は添乗員はなく現地でのスタッフ対応となっている。各ツアーで日本人か日本語のわかる外人が案内してくれるので自由行動以外言葉の問題は全くない。
命知らずの野郎ども
市内観光のひとつ、バンジージャンプサイトで他人の恐怖を楽しむ。本当の度胸を試すには命綱をつけずにやらせてみたい。
何人分かを連写してやっと1枚まともなものが撮れた。このカメラの反応速度が遅いのである。パナソニックFX-10は既に何世代も前の製品であるが、他に文句はないだけにこれだけは何とかして欲しい(あとレリーズがないのが悔しい)。
逆バンジーのようです
これはケアンズ市内にある逆バンジー。死傷事故でもあったのだろう。誰も使っていなかった。タワーもぶっきらぼうで実用本位である。←なにが?
ゴムで飛び上がるらしい。本当の度胸とは命綱をつけずにやるもんだ。一度見てみたい。
カンガルーもほとんど家畜化
ケアンズ郊外のバロン渓谷国立公園である。カンガルーの餌つけがどこでも定番メニューになっている。彼らも物怖じしない。宮島の鹿レベルである。
カンガルーとは関係ないが原住民のアボリジニ人の取り扱いが問題になっているという。彼らに生活保護費を与えて自由に遊ばせているのが気に入らない人がいるらしい。彼らは昼間から酒浸りと聞いていたのでそういうこともあるだろう。しかし後で聞くとアボリジニ人のなかにも仕事につきたくて勉強している若者もいるという。土地と生活を奪われた人への補償問題は日本も学ばなければならないこともあるのではないか、と少し社会派してみる。
軍用ジープで揺られてゆれて
米軍ジープ「HAMMAR」によるジャングル探検ツアーに参加。軍事オタクとかオフロード車に興味のある人には垂涎の企画ではないか。
車内は土埃だらけで座るのがためらわれるほどである。乗員定員は10名くらいであろうか。排気量は聞かなかった。大型ジープでオフロードの藪を切り開きながら走ってくれる。わざと道をはずれて悪路を走るのが子供染みて微笑ましい。自分の車なら絶対いやだ。
お茶目な運ちゃん、運転は荒い
運ちゃんが、崖下を指差して「行くかい」と言っている。フェイントを繰り返しながら、結局数メートルの崖を走り降りてしまった。ちょっとしたスリルだ。
ところでこのジープのペーパークラフトを作りたいと思っているが、型紙が見当たらない。なければペパクラなどで作ってしまえばいいのだろうが、そのような技量が全くなく、切り貼りしかできないのである。ハマーでも小さなジープはあるのだが、このクラスがない。残念である。
牛タンの洗礼を受ける
牛が車内まで頭を入れてくる。みんなパニックになっていたが、左の角を切って、頭を入れやすくしている。これはやらせらしい。
タイトルは幼児語の「うしたん」ではない。車内を舐めまわす舌がいかにも美味そうだったからである。
絞め殺しイチジクである。英語ではstrangle 9か
ジープを途中下車して「絞め殺しイチジク」の木を観賞。枝についた鳥の糞の中にある種から発芽し、根を地上に伸ばしながら締め付けて樹木を枯らしてしまうらしい。絞め殺すのに百年かかるとか。困ったものだ。
木に触って説明しているのが現地ガイドのシテューさん。日本に住んだこともあり日本語は堪能だ。時々ジョークを飛ばすが、使いまわしているのだろうと推察。
熱帯雨林の場合、地面には太陽光が5%程度しか届かず、上部にいかに伸びるかが文字どおり死活問題になるため、各者各様の方法で生存を図っている。
このフィグ(イチジク)も鳥の糞を媒介にして森林の上部に届くように工夫している。
ユーカリの一種には、自然発火を誘発して辺りを焼け野原にした後、火に強く硬い殻を持つその種だけが芽を出し、成長するというものもあるという。またユーカリの葉には毒性があり、コアラだけが解毒作用を持っているというのも有名であるが、これも何かの生存理由だろう。
スカイレールの名に恥じない景観である
(2日目)
スカイレール(ケーブルカー)でキュランダに。直線距離で約7.5キロである。途中の駅で乗り換えるが、そこで見物しても所要時間は1時間30分くらいか。
スカイレールは個人が費用を負担し敷設したが3年で元をとってしまったそうだ。人跡未踏の熱帯雨林に支柱を空輸で建設し、環境に配慮した工事だったそうな。
スカイレールではなくバスで上がるツアーもある。観光バスから恨めしげにこちらを見ている様子が目に見えるようだ。ここではたっぷり優越感に浸りたい。ちなみにスカイレールの片道乗車賃は37ドルである。
バロン川である。もちろん初めて聞く名前である
下に見えるのがバロン川。帰りは列車でこの川を見ながら下ることになる。17

アーミーダックに乗る
アーミーダック(水陸両用車)である。これでぬかるみの小道から泥の川まで走りぬける。この船(車?)第二次世界大戦中に作られたもので、6輪駆動でスクリューがついている。
乗り心地は当然よくないが、周囲の熱帯雨林の説明を受けながら、歩くスピードで動くので苦痛ではない。
このモデルのペーパークラフトにも食指が動いているのだが、設計する技術がないのが残念である。
ワニが出てくるらしいが、この日は出なかった。枝を水面に突っ込んでワニを呼び出そうとするのがいやらしい。
悲しき親善大使
ここにもコアラがいた。抱き上げて写真を撮れば約2千円である。我々は素通りしたが長蛇の列となっていた。撮影用のコアラはストレスで死にかけているらしい。いつも眠っているのでナルコレプシーではと映画「レナードの朝」を思い出す。おまえはロバート・デ・ニーロか。
面白うてやがて悲しきクロコダイルショー
ワニの餌付けショーである。何年も釣られているので歯がボロボロである。それでも素早く襲うので迫力はある。予想できたことだが、ジャンピングキャッチはしてくれなかった。晩年のジャイアント馬場を思い出してしまった。
往年の勇姿
ちなみにこれは壁に貼ってあったパネルを激写したものである。涙を誘うので同じワニとは思いたくない。
高原列車はごとごとと行くよ
キュランダからの帰りは高原鉄道である。時速30キロくらいだろうか比較的ゆっくりと走ってくれる。2時間ほどでふもとのフレッシュウォーター駅に着く。
この鉄道はキュランダの鉱夫のために19世紀に10年かけて作られた。急峻な山道なのでツルハシとスコップで開墾したという。
車内は木造である
車内である。山口のSL「貴婦人号」の趣がある。6人掛けのボックス席なので、時々席を交代するように指示が出る。窓際にいたお嬢さんが寝ていたので困ってしまった。なお、トイレの便器から下の枕木が丸見えである。始末は雨や日光がしてくれるらしい。停車中はしないほうがいいかもしれない。線路端の草花も摘まないほうがいいと思う。
ストーニィクリーク滝、季節はずれはしょぼい
キュランダ鉄道の途中での大滝はいくつかあるが、11月下旬は乾季の終わりであり、雨量は非常に少ない。このストーニィクリーク滝がわずかに流れていたのみである。
最大といわれるバロン滝(人物の背景)は全く水がなく岩肌が露出していた。期待はずれというか、知らなかったというか。しかし雨季に入るとすごいらしい。とはいえ、この一週間雨らしい雨にあわず、旅行としては快適であった。
赤い灯青い灯ケアンズ港
ケアンズに戻って、ホテルで待機しているとナイトクルーズのバスがやってきた。約5分ほどでケアンズ港についてしまう。ここの窓口で予約券をチケットに替えて乗船時に検札を受ける。
席はあらかじめ用意されており、我々は窓際の2人席に案内された。食事はバイキング形式である。アルコールは有料のようだ。我々は水だけで淡々と料理を口に運ぶ。
食事が終わる頃には船は沖合いにでており、デッキにはビールを片手に夜景を眺めている観光客も増えてきた。これはケアンズ港沖合いからの夜景だが、手ぶれ防止機構のついたFX-10でもさすがにぶれてしまう。雰囲気ということで。
有名歌手か従業員か
ディナーショーの歌手のお姉さんである。合間の休憩の時にみんなと同じバイキング料理をぱくついていた。
世界の国からこんばんわ
隣の席にいたフィリピン人のご夫婦。日本にも来たことがあるそうで、日本人はシャイだといっていた(多分)。
グラスボートに乗る
(3日目)
グリーン島の1日コースを選択。往復乗船券とスキューバダイビング、グラスボートがセットになっている。
我々は泳げないのでスキューバはパスして、グラスボートに乗船。いけすを回りから覗き込む要領であるが、屋根はあるものの船底のガラスに日光の映り込みがあるので不鮮明だ。
沖合いに出ると魚はうようよいる。ガラスの厚みにより青味がかった色になり鮮やかさはあまりない。
説明者の学者然とした老人とアメリカ人のヤンキーな観光客がなにやら大声でQ&A を交わしていた。さっぱり分からなかった。
Q「爺さん、あの魚はなんていうんだい」
A「さあな、見たことがねぇ」
Q「それでもガイドかい!」
A「俺ぁ船頭だ!海ん中叩っ込むぞ」
Q「Oh! My God!(なんてこったい)」
シーウォーカーに向かうボート
グリーン島に向う船の中で急遽、シーウォークを決定。10分程度で一人分が約130ドルだというので躊躇していたのだ。船内で案内のおばさんと交渉して二人分のウエットスーツレンタル料(30ドル)を負けてもらった。これがないとこんなに堂々と写真に写れるはずがない。両側は京都からきたご夫婦で、グリーン島やケアンズではたびたび一緒になった。
圧巻!シーウォーカー
海底5mでの海中散歩である。インストラクターとカメラマンが一緒に潜ってくれる。泳げない我々でもまったく心配はない。メガネもかけたままでOK。声が聞こえないため簡単な手信号が申込み時にレクチャーされる(もちろん日本人である)。妻が交通事故の後遺症で脊椎を傷めており20キロもあるヘルメットがかぶれるか心配だったが、水中で酸素の浮力もあるのでなんとか大丈夫のようだ。
カメラマンの撮った写真は陸に上がって1時間もすると一覧印刷が出来ており、1枚20ドルくらいで売ってくれる。
我々は売店でストロボ付き撮りきり防水カメラを購入して潜ったのであるが、カメラマンはこのカメラでも撮りまくってくれて、おかげで多くの水中写真が手に入った(カメラは10ドル程度である。愛用のカメラで海岸をうろうろしたくないので、このてのカメラは必携品である)。
アリクイの気持ちを満喫
(4日目)
この日は午後から動物探検ツアーである(一人約130ドル)。マイクロバスでマリーバ方面に上ってゆく。ガイドの若い兄ちゃん(日本人)から、今日中にどんな動物にどれだけ会えるか、沢山見つけた人は賞品をだすといわれて、妻が本気になりだした。結局、同数の子供とじゃんけんにまけて賞品(カモノハシのキーホルダー(本皮製))がゲットできなかった。私も悔しい。
そうこうしながら、着いたのが巨大な蟻塚。この蟻は食べられるとのことなので、一応、1、2匹食べてみたが、小さくて味は判らなかった。もっと食べればいいのだろうが、しかし丼で食べると蠢(うごめ)いて大変だろう。漢字も気持ち悪い。私は面食いだがアリクイではない。
写真を撮ったつもりなのだが、小さすぎてよくわからなかった。
ロックワラビーである。かわいい。
次はロックワラビーである。やはり餌付け済みである。パンフレットでは野生のロックワラビーに餌付けといっているが、これで本当に野生であろうか。小一時間問い詰めたい気がする。
怪鳥あらわる
アフタヌーンティーはサンドイッチを屋外のテラスでいただく。餌を嗅ぎつけて寄ってきた鳥である。名前は忘れた。シロブチオオカラスとでもしておくか。
このツアーは盛りだくさんで、巨大アリ塚から、野生のオオカンガルー探し 、ロックワラビーに餌付け、アフタヌーンティー、果物試食、野生のカモノハシ探し、BBQディナー(ワニとカンガルーの試食あり)、夜の熱帯雨林散策などバラエティに富んでいる。
またまたフィグツリーである
カーテンフィグツリーである。大木の枝に寄生して、根を地面に下ろしてしまうものである。元の木は枯れるらしい。下の図は現地看板を撮影したもの。なんともわかりやすく不気味である。37

カモノハシ発見!
珍獣カモノハシの生息するバロン川である。非常に神経質な生き物なので静かにしないと水面に出ないという。我々は小一時間ここで息を殺していた。時々水面に波紋がたち、たぶんあれがそうだったのだろうと思うしかない。数回頭を出したそうだ。あとで写真を拡大してみるとちゃんと写っていた。
川をはさんで睨み合い
対岸は中国からの観光客である。彼らが喧しかったのでカモノハシも出にくかったのだろう。もちろん彼らもこちらを睨んでいたのでそう思っていただろうが。
土ホタルに感動
わくわく動物探検のオプションとなっていた土ホタル探検を追加した。
夜の熱帯雨林散策からベースに帰るとホテルに帰る組と二手に分かれてバスに乗る。しばらくしてバスを降りると、我々は牛を放し飼いにしているという牧場を横断して土ホタルの生息する断崖に向かう。徒歩で10分くらいであるが、真っ暗闇である。おのおの懐中電灯を貸してくれるが、このとき牛の糞を踏まないよう注意を受ける。靴についた糞は車内で臭いが充満して困るそうである。
土ホタルは本当はハエの一種で、うっそうとした昼なお暗い森の崖の中腹の穴に住み、幼虫が餌をおびき寄せるために光るらしい。太陽光などが当たると発光しなくなり餓死するという。
そのため貸与されたライトは前に向けることが出来ず、足元を照らすだけである。ライトを消して崖の正面に手探りで誘導されて、初めて正面をみることになるが、この景観は忘れられない。もちろん写真は撮れないのでCGでお見せする。
既に深夜であるが、フラッシュや大声は厳禁である。以前中国からの観光客がフラッシュを焚いて、回復するのに相当期間がかかったという。当日は曇り空で星がなく、気候的にもよかったのかガイドもこれだけ多数の発光を見たのは初めてだと言っていた。そういえばスイスに行ったときもガイドが同じようなことを言っていた。人徳かリップサービスか。
ポッサム登場
夜のバーべキュー会場に現れたポッサムである。こいつは野生なので、むやみに餌をやってはいけないとのこと。合成でない自然の食材のみで出来た料理はOKだそうだ。肉はいいがソーセージは駄目だと言っていた。足元でうろうろしてうるさい。
なお、食事の後密林探検の前にトイレタイムがとられるのだが、トイレが男女の別なく仮設で長蛇の列となるので、特に女性は食事中にトイレを済ませておくほうがいい。
このあとカメラのバッテリが切れて使い物にならなくなった。やはりフラッシュを多用するとすぐ上がってしまう。(このため次のカナダ編では自作の外部バッテリを用意した。乞うご期待)
ケアンズお買い物センター
ホテルの近くのスーパーケアンズセントラルである。日本でいうとゆめタウンみたいなものである。お世話になったのでリンクを張っておいてやろう。我々は高級な外食を好まない(好むと好まざるとに拘わらず好めない)ので、ここで買出し及び土産物漁りをした。この写真(閉店後)を撮った直後にガードマンに怒られた。「No Picture!」これだけは判った。
無事帰還
(5日目)
今回のお土産はイルカの模様の入ったトイレットペーパー12ロール、徳用オリーブオイル、銘菓ティムタム、コアラのクリップ12個入り、貰ったTシャツ、貰ったバックパック、貰った双眼鏡等々である。
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