カナダ旅行始末記

 今回は東西カナダ大周遊の旅(Tis)である。見所はカナディアンロッキーとメイプル街道の紅葉である。
 昼過ぎに関空を出発。12時間搭乗して中継地点のミネアポリスに着いた。ここからすぐにカルガリー行きに乗り継ぐ。税関と空港検査の連続である。8日間のせわしない旅を予感するものであった。
 なぜ出発時の写真がないかというと搭乗手続きでひと悶着あったのである。どこの世界に出発時に既にトランクが重量オーバーになっている旅行客があろうか。すったもんだの末、追加料金を支払ってようやく積み込んで貰えた。後悔の念が強く、つい撮影を失念してしまった。
 しかし災難はそれだけではない。帰国時にもあったのである。
 とにかく、初日は夕刻カルガリーに着いてバンフ・イン泊まり。

2日目
 バスでカナディアンロッキー(バンフ国立公園)観光。あいにくのみぞれ模様だが、この時期はこんなものだそうだ。このバンフ観光にはビデオ撮影要員がついており、あとでDVDにしてくれるという。約15千円だが申し込んでおいた。引渡しは翌日である。カメラマンと編集を一人でやっているそうだ。若い女性カメラマンである。内容は30分程度がこのツアーであと30分が撮りためた参考映像で構成されている。今回天気が悪かったのでベストシーズンのルイーズ湖の映像などは価値がある。オーロラなどもありお買い得だったかもしれない。

 まずはカナディアンロッキーの宝石と称えられるルイーズ湖である。湖水に微細な砂が混じっているため、天気がよければ湖の色がもっと鮮やからしい。ネットで公開するつもりがなかったので真ん中に変なものを入れてしまった。

 ロッキーというだけあって岩山である。中世の城に似ているのでキャッスルマウンテンという。道路沿いには数億年前の断層が露出しており、道路から見えるのは世界でここだけらしいう。かなり激しい造山運動だったことが窺える。(バスからの撮影)


次に向かったのがボウ湖。やたらと湖が多い(カナダには200万の湖があるらしい)。現地添乗員によるとルイーズ湖とは生成過程が異なり、水の色も変わっているようだ。(バスからの撮影)

カナダといえば鮭なので、昼食はサーモンバーガー。当然完食であるがやはり量が多い。

午後はサルファ山頂(2,285m)にゴンドラで向かう。所要時間約8分。時期によって雪上車でコロンビア大氷原に行くコースもあるそうだ。車よりこちらのほうがお得だと思うが。山頂は吹雪だった。

山頂からはバンフの町が一望できるが雨模様なのでイマイチである。
カスケードロック・ガーデンにあるの国立公園管理事務所庁舎である。散歩のできる小さな公園になっている。
このアングルがバンフで一番のフォトスポットだったようだ。知っていれば変なものを入れるのではなかった(背景がバンフ通りとカスケードマウンテン)。

後ろに写っているのがボウ滝である。モンローの「帰らざる河」の舞台となった場所である。いつまでも1954年の映画のことを言っていると「秋津温泉」の舞台となった岡山県奥津温泉のように寂れてしまうぞ。

サプライズコーナーからみるバンフ・スプリングス・ホテルである。女性にとっては憧れのホテルらしい。あちこちでため息が上がっていた。

夕食はアルバータ牛のリブ(ホイル包み)である。疲れているので何でもおいしい。カナダでは鶏肉が一番高く、次いで豚、牛の順らしい。アルバータ牛は当地アルバータ州の特産で、脂身がなく(霜降りがない)柔らかいこと。もちろん完食である。

3日目
早朝4時起きでカルガリー空港に。空港はまだ早暁である。この日のテイクアウト朝食に支給されたリンゴはアメリカ入国の手荷物検査で没収。わかってたら配るなっ。

飛行機を3機乗り継いでバッファローに着いたのは午後7時。バスでカナダに再入国し、ナイアガラのホテルに。夕食は幕の内弁当。案外おいしかった。
デイズ・イン・オーバールッキング・ザ・フォールズからの夜景。ガラス越しでちょっとぶれている。パナFZ10でもちょっと修正不可能。遠くの七色のライトアップがナイアガラの滝。

4日目
ホテルの展望階からのカナダ滝。明るいので420ミリの望遠が使える。かなり上のほうまで水しぶきが上がっているのがわかる。

滝つぼ近くまで周遊する「霧の乙女」号である。シーズン最後なのであまり観光客はいないが、恒例によりゲートから船までみんな走ってたどり着く。ベストポジションは進行方向の左側だそうだ。夏は1時間待ちとかあるらしい。

なにやら合成写真のようだが、実に壮観である。この後はカメラが濡れるのでしばらくは撮影できなかった。

水しぶきからカメラを護りながらの撮影である。これが塩水だったらこんな無茶はしないのだが。

公園の整備をしている耕運機のようである。うちにもこまめくんという耕運機があるがデザインはちょっと負けたような気がする。


こちらはアメリカ滝。やはりカナダ滝のほうが数段上である。昼食会場のビュッフェから撮影。

こちらはワールプール(渦巻)。水流が方向転換するために渦が生じているのだが、よくわからない。紅葉が目に鮮やかである。
バスでトロントへ。五大湖最小のオンタリオ湖だが、四国よりも大きい。当然向こう岸は見えない。

トロント到着。近代ビルの間に旧市庁舎が佇んでいる。

州議事堂のガードマンである(警官か?)。妻の外人フェチにも困ったものである。
トロント駅構内である。薄暗いのでぶれている。ここからVIA鉄道によりモントリオールに向かう。

VIA鉄道の機関車である。見ればわかる。このペパクラを探しているのだが、なかなか適当なのがない。

押し出しがいいので駅長かと思っていたら車内で一生懸命弁当を配膳していた。車内は新幹線と変わらない。それにしても妻の外人フェチには困ったものである。

5日目
紅葉を求めてイースタンタウンシップスへ。
この日も朝早くモントリオールからセントローレンス川を渡って東部地方へ。

延長45kmのメンフレマゴッグ湖である(湖かよ!)。紅葉が始まっており、これを見に来たんだなと心を和ませる。

紅葉はほとんど車窓からである。しかも天気がよくないのが悲しい。

「マディソン郡の橋」と同じ屋根つき橋。今ではアメリカやカナダでも珍しいものだそうだ。

6日目
モントリオール市内観光。
北米で最も美しいというノートルダム教会。当然フラッシュ厳禁なので雰囲気だけ。

ここはモントリオール市庁舎ではないかと思う。

モントリオール郊外の国道40号線。日本人だけに通じる「メープル街道」である。

「はたらくじどうしゃ」である。ペパクラの食指が動く。

ここにも、ここにも、ここにもあります

車のナンバーに書かれたこの標語は「私は忘れない」。ケベック州がイギリス、フランス、アメリカの間でどのような歴史を経てきたかを忘れないといっているのである。
 カナダの建国は複雑である。1534年にフランス人ジャック・カルティエがフランス領を宣言したが、その後イギリスが上陸して各地での戦闘を経て1763年にはイギリス領となった。しかしケベック地方に住む多数の仏系移民とのトラブルは絶えず、現在の独立運動の火種となっている。1775年に今度はアメリカがモントリオールに攻め込み、英系移民がオンタリオ州に大量になだれ込んで仏英の勢力は均衡した。1867年、アメリカとの独立戦争に懲りたイギリスはカナダの自治を認め、カナダは事実上独立した。しかし今でも英語圏と仏語圏に分かれており、東部と西部では言葉が通じない。税率も違い、ほとんど異国である。また1999年には先住民イヌイットが自治するヌナプット準州も生まれている。このようにカナダの独立にはいろんな経緯があるのだが、その先人の努力や犠牲を忘れていないと肝に銘じているのだそうだ。

ケベック州議事堂である。

戦場公園からセントローレンス河畔を臨む。

4日目からずっと乗っていた観光バスの運転手さんである。
このあと他の乗客も一緒に写真を撮っていた。彼は「I am most famous driver in Japan.Everybody has my picture.」と言って喜んでいた。
それにしても妻の外人フェチには困ったものである。

ダルム広場前のシャトーフロントナックホテルである。英王室も泊まったりするらしい。カナダの帝国ホテルか。

ノートルダム大聖堂である。ケベック州のカトリック信者のメッカ(?)である。

ロイヤル広場の騙し絵である。何もないところに腰をかけるふりをするのは疲れる。

 城壁に囲まれたアッパータウンとセントローレンス川河畔のローワータウンとは階段やケーブルカーで行き来することになる。ローワータウンは北米最古のショッピングストリートである。

ロイヤル広場。この奥がプチ・シャンプラン通りである。妻はこの通りでシャンプーを買った。
 前回の旅行ではデジカメの電池切れに泣いたが、今回は自作の外部電源を用意した。これをポケットに入れておいてケーブルでカメラとつないで置けば、夜間に再充電するまで十分使用できた。トランクに入れておいたが空港検査も問題なかったようだ。

シャトーフロントナックをローワータウンから見たところ。夜、もう一度同じところから撮ってみた。(カーソルをあててください)
 最後の泊まりはホリディ・イン・セレクト・ケベック・ダウンタウンである。夜遅くまで買い物に出歩いていたため、滞在時間は数時間であった。
7日目
 早朝、モントリオール空港に。暗いうちに出発し、空港近くで朝になった。なにやらチェックが厳しいとかで、出発は昼前。デトロイトで乗り継いで関空に帰り着いたのは8日目の夜であった。
 帰国して土産の整理をしていたら大変なことに気がついた。お土産が袋ごとなくなっているのである。
 カナダは消費税が州によって違うので税率の低いバンフで買い物はほとんど済ませていた。その荷物がなくなっているのである。
 どう考えてもバンフのOKギフトショップ(大橋巨泉の店)の2階「日本人の溜り場」に置き忘れた公算が強い。無事だったのは2,500円のアイスワイン・バームクーヘン(最高額)と羊の置物、徳用袋入り駄菓子。
 仕方がないので駄菓子を解体してお土産にした。



戻る
株式会社コムズ: 海外レンタル携帯電話 - アセダック




inserted by FC2 system